「法人名義でないと経費にならない?」というよくある質問について
おはようございます。
【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。
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■税金の話に関しては、
いわゆる『都市伝説』的なものが多く、
お客様とのご面談の中でも、
そういった情報に左右されてしまい、
勘違いをされている
というケースは往々にしてあるもの。
そこで今日は、
法人の経費を考えるにあたり、
気を付けておきたい点について
お話ししていくことにいたします。
■結論から申し上げると、
【たとえ法人名義でなくても、
基本的に経費にできるものですよ】
ということ。
このことについてよくあるのが、
『携帯電話料金』。
携帯電話は法人契約にすることで、
ランニングコストが多くかかる
ということが少なからずあります。
そこで考えるのが、
【個人契約のまま携帯電話を使用して、
これを法人の経費にしたい】
ということ。
結局のところでいくと、
実態を見ればそれは個人名義であろうと
【法人の業務として使用しているもの】
でありますので、
これは明確に
法人の事業に関係するものとして
『経費』と考えられるのでは
ないでしょうか。
代表者である個人が
その携帯電話を会社に貸しているような
イメージですよね(^^)。
■同じようなことは
『車』についても。
たとえ個人名義の車であっても、
これを法人の業務として
使っていれば、
そこにかかってくる
車検代や修理代、ガソリン代や洗車代
などは、
法人の経費と考えるべきでしょう。
【法人名義でないと絶対に経費にできない
というわけではない】
ということなんですね。
■しかしながらその一方で
注意しないといけないのが、
【やはり個人名義なので、
個人的にも使用しているものですよね】
ということ。
例えば携帯電話であれば、
週7日のうち日曜日はプライベートとして
使用している
という事情を考えると、
7分の6が法人の経費で
残りの7分の1がプライベートの分として、
仮に年間で7万円の
電話料であったとしたら、
そのうち7千円は
個人で負担すべきものである
ということです。
そうなると、
【7万円のうち6万3千円が法人の経費で、
7千円はプライベート分として
経費から抜いていく】
という処理が必要になります。
■同じような考えとして、
『車に関連する費用』も検討すべきです。
車についても、
プライベートで使用している分が
あるかと思いますので、
『走行距離』や『実際に使用する日数』
などで合理的にこれを
【法人の経費とプライベートな支出】
とに区別すべきでしょう。
■というわけで、
法人名義でなかったとしても、
法人経費として認められるものが
ありますよ
というお話をさせていただきました。
案外、
「法人名義でないと経費化できない」
という情報が流布していることが
少なからずありますので、
十分な注意が必要です。
こういった前提に立ってしまうと、
本来会社の業務に使っている経費が、
全く経費化できない
ということになってしまいますので、
将来の納税額も
大きく変わってきますもんね…
そもそも実態に即して考えると
おかしな話ですよね(汗)。
そう考えると
「まるで怖い都市伝説だな」
と思ってしまいます…
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《本日の微粒子企業の心構え》
・たとえ法人名義でなくても、
法人の経費として基本的に認められるもの
が少なからずあるものと心得ておくべし。
・法人経費ではあるものの、
個人名義だとやはりそこには
プライベートの分が含まれている
ということが考えられるため、
そのプライベート分については
法人の経費から抜く処理をすべきである。
・法人名義にすることにより
ランニングコストが多く発生する
というケースも少なからず見受けられる。
そのような
トータルの金銭の負担を考えると、
【あえて個人名義のままにしておき、
法人の経費としてこれを上手に
計上していく】
ということがむしろ有用なこともある
ものと心得ておくべし。
今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。
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