微粒子企業の身の丈ご機嫌ビジネス

【毎日配信】税理士の視点から見る経営や税務のことを書かせていただいています(^^)

法人成りの判断材料と経営判断

おはようございます。

【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。

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■先日は


 新規のお客様の税務相談に
 乗らせていただきました。

 

 もともと、

 「そろそろ法人成りした方が良いのか」

 というご相談ではあったのですが、

 すごく経営に対して意欲的で、
 その希望に基づいて高い目標を
 掲げていらっしゃる方で、

 税務面のみならず
 経営のお話にも発展していった

 という次第。

 

 今日はそんなことから
 お話を続けていくことにいたします。

 


■いろいろお話を伺っていると、


 2年ほど前の売上高を伺っただけでも
 大きく伸びてきている状況。

 その中で周りから聞く話で

 「法人成りした方が良いのでは…」

 ということで、
 相談にお見えになったとのこと
 なのですが、

 

 結論としていろいろな状況を
 判断したところでいけば、

 「やはり法人成りした方が良いですね。」

 という話に。

 


 
■その判断材料の一つとして、


 【昨年2020年の課税売上高が
 1千万円を超えている】

 という状況がありました。

 

 となると当然翌年2022年では

 【消費税の課税事業者】

 となってくるわけで、
 消費税の納税が多く出る見込み。

 

 そのようなことから考えると、
 
 「そのタイミングを目安として
 法人成りをすることにより、
 消費税の免税制度を
 利用した方が良いのではないか。」

 というお話になった次第です。

 

 そして、消費税については
 2023年10月からスタートする
 『インボイス制度』により、

 基本的に免税事業者のままでいることが
 リスクとなる状況もあることから、

 そういった面でも
 法人成りした方が良い
 という方向性を示させていただくことに。

 

 インボイスについては、
 過去の記事でも書いていますので、
 こちらもご参考ください(^^)↓

 

 

インボイスで影響を受けてしまうことについて | 福岡で税理士をお探しの方、会社設立をするなら村田佑樹税務会計事務所

 

インボイス制度の【免税事業者である場合】に留意すべきこと | 福岡で税理士をお探しの方、会社設立をするなら村田佑樹税務会計事務所

 

【インボイス制度】から見る法人成りの注意点について | 福岡で税理士をお探しの方、会社設立をするなら村田佑樹税務会計事務所

 

 

■そして


 その後の話は
 『節税』というよりも、

 「それだけ事業を
 伸ばされているのだったら、
 むしろしっかりと納税をして
 金融機関の融資を受けた方が良いかも。」

 ということに。

 

 そういった類の話は
 聞いたことがなかったご様子で、
 大変驚かれてはいたのですが、

 結局のところ、

 【『融資』は他人のお金を
 自分の事業に投資でできる】

 という制度であるため、
 場合によっては

 資金繰りに窮している状況で
 その状況を耐え忍ぶ
 というケースもありますし、

 

 また場合によっては、
 今回のケースのように、

 経営が順調に進んでいる状況で、
 金融機関の評価も良くするために
 あえて利益を出し、納税をし、
 そこで融資をしてもらう

 という状況も。

 

 そして

 【その融資によって、
 いろいろな人材や研修、
 その他の経営資源
 早期の段階で投資していくことにより、

 その経営のスピードを加速させ、
 売上・利益を大きくしていく】

 ということが考えられるわけです。

 

 結局のところ、

 【融資を受けると利息を支払う】

 ということになるのですが、
 その金利が仮に3%であったとしても、

 【その融資を使った経営による効果が
 その3%を上回れば、
 あっという間に元は取れる】

 というもの。

 

 結果として、
 融資により他人のお金を使うことにより、
 その経営が加速するとしたら、

 その分早く、そして場合によっては
 より効果高く、お客様に対する価値の提供が
 できることになるわけです。

 


■どうしても、


 『税金』は
 マイナスイメージが強く、

 「何とかして納税を減らしたい」

 という思考に入ってしまうものですが、


 そもそもの経営の原点として、

 【何のために経営をしているのか】

 ということを考えると、
 往々にしてその方向性は、

 【現金を使う節税ではなく、
 融資を念頭においていく】

 ということに
 なることが少なからずあるわけですね(^^)。

 

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■今回のご相談のように、


 周りの情報や、場合によっては
 自分の固定観念により、

 【本来、自分が想定していない方に
 経営が進んでいく】

 ということもあり得るので、


 やはり

 【その道の専門家のお話を聞く】

 ということは
 重要であるような気がしてなりません。

 

 かく言う私自身も、

 法的な面は『弁護士』に相談しますし、
 人事の面は『社会保険労務士』に、
 文書の作成などは『行政書士』に、

 それぞれお願いするようにしています。

 

 先日の記事でも
 述べさせていただいたように

 『安物買いの銭失い』
 の状況とならぬよう、

 

muratax.com

 しっかりと思索を深めて
 経営を進めていきたいものですね。

 

 

 …よく聞く話として、
 「借金は怖い」ということがありますが、

 マイホームを買うのにウン千万の借金
 をするのは怖くないんでしょうかね(汗)…

 

 私は付和雷同的な思考こそが、
 これからの時代には恐れるべきもの
 ではないかと思ってなりません(滝汗)。

 

 ほんの余談でした…


 

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《本日の微粒子企業の心構え》

 


・『法人成りをするかどうか』
 の判断として、

 【消費税のことを
 念頭においておくこと】

 は極めて重要であると言える。

 


・『融資』という
 側面から考えたとしても、

 【法人を設立し、そこで利益を上げ、
 融資をしてもらうことにより
 経営を加速化していく】

 という考えも有用である。

 


・どうしても
 『税金に対しては嫌悪感がある』
 ということが往々にしてあるが、

 【あえて納税をし
 金融機関の評価を大きくすることにより、
 より早く、大きく経営が進んでいく】

 ということも念頭において、
 その経営判断をしていきたいものである。

 


今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。

 

 

これまで書いてきた記事は、
バックナンバーとして、
私の公式HPの【ブログ】に
アップしていますので、
よかったらご覧くださいませ。^^

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