あなたの財布の見張り役、税理士ユーキのブログ

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お金がない個人事業主のための意外な節税法

友人が家を建てました。

家を建てるとなると住宅ローンはほぼ必須。
一括でウン千万のお金など普通は払えないでしょう。
この友人もご多分に漏れず、かなりの額の住宅ローンを組んでました。


私に言わせれば、自ら借金を買っているような感覚なのですが・・・

まぁ、それはそれとしていろんな考えがありますね。
私はおそらく、いくらお金があっても一生賃貸ですね。
修繕やら固定資産税やらいろいろ考えるのがすごく面倒ですし・・・

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さて、事業となるとそうはいきませんね。


飲食業であれば厨房機器、理美容業であれば洗面台、工場であれば機械など、

事業を始めるにあたって、業種によっては多額な設備投資が必要なことがあるでしょう。
一括であれ、融資を受けて借り入れを起こすことであれ、多額の資金が必要。

いずれにしてもお金がない状態は辛いもの。
こんな時にこそ、節税をしたいものですよね。

今回は、そんな設備投資の際に使える個人事業主の節税のお話。

 

1.減価償却費のお話です
設備投資は多額になってきます。
設備投資で、原則30万円以上であるものは、一括で経費にできず、資産として計上して減価償却を通じて毎期経費化していきます。
その減価償却についての節税策です。

 

2.個人事業主は原則【定額法】
個人事業主は「定額法」という方法により、毎期の減価償却費を計算していきます。
この定額法は、例えば1,000万円で耐用年数が5年のものを買ったとすると、毎期200万円の減価償却費を5年にわたり計上していくことになります。
毎期定額で償却していくから「定額法」というわけですね。

 

3.届出をすればオトクな方法が選択できる
このように、個人事業主であれば、定額法が原則的な計算方法となるのですが、届出をすることによって「定率法」という方法を採ることができます。
定額に対して定率。
額が一定になるのではなく、償却していく率が一定となっている計算方法です。

 

4.定率法による具体的な節税となる金額は?
上の例で1,000万円で耐用年数5年のものを定率法で計算していくと、次のようになります。
ちなみに5年の定率法償却率は0.4となります。
①1年目
1,000万円×0.4=400万円
②2年目
(1,000万円-400万円)×0.4=240万円
③3年目
(1,000万円-400万円-240万円)×0.4=144万円


となり、1年目と2年目で200万円を上回っていることが分かりますね。
1年目でいけば、定額法なら200万円の減価償却費、定率法なら400万円の減価償却費ということで、200万円の差があることが分かります。
仮に、この個人事業主の税率を30%とすると、200万円×30%=60万円の節税となります。
設備投資をした初年度(お金がない時期)に60万円の節税は大きいですよね。

 

5.定率法を採るには届出が必要
個人事業主は定額法が「法定償却方法」となります。
要は、原則定額法なんですね。
これを覆すには、税務署への届出が必要です。
新たに事業を開始した個人事業主はその開始した年の翌年3月15日までに、税務署に「定率法を使いますよー!」という届出をしなければなりません。
なお、変更をしようとする場合は、その変更しようとする年の3月15日までに届出をしないといけないため、注意が必要です。

 

いかがでしたでしょうか。
注意していただきたいのは、定率法を採ったからといって、減価償却費が増えるわけではないということ。
減価償却費を前倒しで多く計上できるということなんですね。
ただ、設備投資初年度の税負担が軽くなるというこの節税方法はぜひとも使いたいもの。

 

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