微粒子企業の身の丈ご機嫌ビジネス

【毎日配信】税理士の視点から見る経営や税務のことを書かせていただいています(^^)

経費にできない税金に注意!

 「ちょっと停めただけなのに、キップ切られちゃって…」

私のお客様のお弁当屋さん。
宅配のため、とにかく配送はスピード勝負。
駐車場に停める時間も惜しいことはよくわかります。
世知辛いですね…

 

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さて、この駐車違反の反則金
経費になるのでしょうか?

 

1.罰金的なものは原則×
反則金は法を犯してしまったことによる罰金。
これを経費として認めてしまうと、罰金自体が軽くなってしまいます。
なので、原則は経費とならないんですね。

 

2.納期限の延長によるものは〇
申告に当たり、株主総会の時期等の関係で納期限を延ばしてもらうケースがあります。
納期限は延ばしてもらえるものの、本来の納期限から実際に納付した日までの延滞金がかかってきます。
この延滞金は経費(法人税で言えば「損金」といいます。)にできます。
やむを得ない事情によるものだから、ということでしょうね。
ちなみに、国税の延滞金を「利子税」と、地方税の延滞金はそのまま「延滞金」と表現されます。
この場合の延滞にともなう支払はいずれも損金算入(経費にして)OKです。

 

3.ダラダラの延滞はもちろん×
納期限延長の承認を受けていないのに、ただ納付が遅れた!という場合の延滞金はもちろん損金算入不可です。

 

4.社会保険料・労働保険料の延滞金は〇
国税地方税の延滞金は、3のように損金にはできません。
ただ、社会保険料及び労働保険料などは国税地方税いずれの規定でもないため、規制のフィルターにかかりません。
ですので、社会保険料・労働保険料の延滞金は堂々と経費にしていきましょう。

 

いかがでしょうか。
損金にしていいものを損金から抜いていたり、逆に損金として認められないものを損金として処理してしまってはいないでしょうか。


決算の際には十分注意したいものです。