微粒子企業の身の丈ご機嫌ビジネス

【毎日配信】税理士の視点から見る経営や税務のことを書かせていただいています(^^)

利益とキャッシュの違いは・・・ここにあり!

「結局お金はあるの??」

 

 

今日から仕事初め・・・という方も多いのではないでしょうか。

12月で決算を迎えた個人事業の方。

だいたい損益は見せてますか?

 

・・・いえいえ、まだ会計の入力自体が終わってないという方がほとんどですかね。

余計なことを言うと石でも投げられそうですね(汗)

 

それはそうと、

利益が出ているけど、なんか実際に残っているお金と違うような・・・

なんてことありませんか?

 

今日は、

その基礎の基礎

利益と現金の流れの違い

について見ていくことにします。

 

 

1.基本は利益=キャッシュ

 

現金商売を例にとって考えてみましょう。

 

現金で仕入れて、現金で売る。

経費も現金で支払い、クレジットカードも使わない。

 

・・・とした場合、

利益=キャッシュ(現金)となるのは、お分かりでしょうか。

 

2.減価償却費が影のボス

 

上記のように、【基本的には】利益=キャッシュ。

 

ただ、10万円以上のモノを買った場合、これは原則として一括で経費になりません。

 

いったん【資産(経費ではない【物】)】として考えて、

これを決められた期間(【耐用年数】といいます)で、経費化していきます。

 

いわゆる減価償却ですね。

 

減価償却とは、

そのモノの値がった部分を、耐用年数で規則的に償却(経費化)する

という仕組みです。

 

例えば、100万円のモノを現金で買ったとしましょう。

 

この耐用年数が5年とすると、

 

① 利益(経費)

 100万円÷5年=20万円。

 1-5年目まで、20万円を経費にしていくことになります。(定額法の場合)

 

② キャッシュ

 1年目は100万円の支出。

 2-5年目は当然キャッシュの動きは0円ですよね。

 

このように、

10万円以上のモノを買って減価償却をしていくことになると、利益とキャッシュにズレが出てくる

わけです。

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3.減価償却の分だけ

 

上記の例でみると、

1年目・・・100万円(キャッシュ)-20万円(減価償却費)=80万円。

⇒80万円、利益に比べて現金が少ない。

 

2-5年目・・・20万円の減価償却費のみで、キャッシュの動きなし。

⇒20万円、利益に比べて現金が残っている。

 

このように、

減価償却費分だけ現金の残りに差異が出る

ことが分かりますね。

 

 

 

というように、全て現金取引であっても、減価償却費分だけ利益と現金にズレが出てくるわけです。

 

言い方を換えると、このようになります。

 

手元の現金=利益+減価償却

 

減価償却費分だけ手元の現金は残りますね。

あくまでもざっくりではありますが、この仕組みはしっかり覚えておきたいもの。

 

 

 

 

先日、年末の洗車をしたのですが、

その際に洗車チケットを勧められました。

4回分ほどの洗車料金で、5回分の洗車ができるもの。

 

これ、減価償却の考えにすごく似ています。

 

チケットを買った時点で、5回分(オトクな4回分)のチケット代が出ていく。

でも、実際に使うのは、洗車するときです。

洗車でチケットを使った際に、初めて経費になるわけですね。

 

 

・・・ちなみに私は、当面の資金繰りを考えて、その都度洗車代を払うことを選びました。

資金繰りの考えとして最も優れた考え方だと自負しております(!)

 

 

 

 

・・・なんて言うとカッコいいですが、もしかするとここには二度と来ないかもしれませんからね♡

 

という、保守的な考えなだけでした。

 

 

 

 

・・・これが5回目の洗車を終えた時点で、石橋を叩いて壊す結果となったことがハッキリしてしまいます。

もしも・・・そんなことを考えるとなかなかごはんも進みませんね(汗)