含み益の課税は基本的にない
「俺も今年確定申告せにゃいかんっちゃ…」
「確定申告?なんで?サラリーマンやろ?」
というのは、友人との会話。
よくよく話を聞くと、今年から投資信託を始めたから確定申告をしないといけないと考えているとのこと。
その投資信託は最近よく話題にのぼっている「NISA口座」。
NISA口座であれば、そもそも運用益が年間120万円まで非課税。
友人にそのことを伝えるとむしろ損しているとのこと(汗)
なので、確定申告しなくてもいいわけですね。
(ちなみにNISA口座の損失は繰り越せません)
友人に限らず、先日書いた記事でとらえ違いをしていた方からお問い合わせをいただきましたので、今日はそのことについて見ていくことにします。
1.国外転出時課税制度では・・・
先日記事に上げた「国外転出時課税制度」。
(↓参考記事↓)
everydayrunchange.hatenablog.com
ここで、「含み益に課税する」とのことを書かせていただきました。
2.含み益への課税は基本的にない
国外転出時課税制度は、簡単に言えば日本人が国外に資産を持って脱走することを止めるために設けられた制度。
含み益(売ったとしたら利益が出る見込みの株式など)の出る資産をもって、海外へ行き、税率が低い国で売ってしまえば少ない税負担でお金が手に入る(本当に簡単に言っています)というもの。
海外に出るという前提なので、原則として国内での含み益のある資産を持っていたとしても、その含み益に対しての課税は基本的にないわけです。
株式を持っている場合、売却して利益が出たり、配当をもらったりして実際にお金が入ってきた際に課税するというのが基本的な仕組みです。
実際にお金がないと担税力(税金を払う力)がないわけですから、含み益に課税しないということは物の道理ですね。
いろいろごっちゃになりやすいこの辺りの税制。
伝える私たちの側もしっかり誤りの起こらないように発信していきたいものです。