妥当な節税ラインのお話~「相当な金額」だから決まりはない!~
もうすぐクリスマスですね。
我が家では長女に自転車をプレゼントしようかという話が挙がっています。
そこで自転車にもいろいろ金額があるわけで…
高いものは10万を超えたり安いものは数千円だったり。
ここで、妻はリサーチを始めます。
「自転車ってどの位で買いました~?」
ママさん方のネットワークはすごく、あらゆるところから矢のごとく情報が舞い込んできます。
9千円、1万800円、3万円・・・!
まるでセリのようですね。
なぜこんなことを聞くのでしょう?
これは一般的な相場を知りたいからでしょうか。
なぜ一般的な相場が必要なのか甚だ疑問ですが・・・
そういう慣習だから仕方ないですね。
不安ですもんね。
さて、税務においてもこの一般的な相場を気にしなければならない場面が多々、多々、多々あります。
例えば、
親族に支払う給料、地代、賃借料(車の使用代など)・・・
日当、慶弔見舞金
・・・本当にいたるところで出てきますね。
「一般的に公正妥当な」とか「一般的に不相当に高額な」などというなんともムズムズする言い回しで、税法は金額を制御しています。
逆に言えば、こういうムズムズする言い回しなので、明確な決まりはないわけです。
税務調査の実績から、ある程度の安全パイはあります。
でも、それはあくまでも自社でない他社の外部から出てきた金額であって、自社にあてはまるかわかりません。
もっと言えば、自社に他社の実績など当てはめること自体がおかしいとも言えます。
ここは顧問税理士と詰めていくところではありますが、少なからぬ税理士は安全パイを勧めます。
私もできることならそうしたい。
万一税務調査が入っても、安全パイなら指摘されることもないですからね。
でも、これが本当に経営者すなわち納税者の立場に立っているのかといえば、私には甚だ疑問です。
ですので、こういったムズムズした法律の規定のもと金額を決める必要がある時は、私は経営者の方と何度も突き詰めて最良のラインを決めていきます。
1円もムダな税金を払わせるわけにはいきませんので、当然のこと。
最近、度重なる税務調査でうっぷんを吐かせていただきました。
はてはて、長女の自転車は・・・??