微粒子企業の身の丈ご機嫌ビジネス

【毎日配信】税理士の視点から見る経営や税務のことを書かせていただいています(^^)

貸借対照表で【会社の内臓】を確認する

おはようございます。

【起業準備中から起業5年目までの経営ドクター】
税理士の村田佑樹です。

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■昨日の記事でも書かせていただきましたが、


 先日福岡市の健康診断である
 よかドックを受診させていただきました。

 

 先日、その結果説明を受けたのですが、
 「面白いな」と思った次第。

 

 

■ 身長や体重といった要素については
 『その場の数字』である一方、

 今回の内臓に関する数値などに関しては、
 『約1ヶ月間の状況を反映したものである』

 とのこと。

 

 検査する項目によって、
 【その瞬間】結果を測定するものと、
 一ヶ月もの【長期の期間】の結果を
 反映してくるものがある

 ということは大変興味深いものでした。

 

 (もしかすると、少し私の理解ができて
 いない表現であるかもしれませんが、
 詳細はスルーしてください…(^^;。)

 

 そして信頼性をおけるのは、
 超短期的というよりもむしろ、
 一定期間の長期において
 計測されているものではないでしょうか。

 

 その中で意外にも
 悪玉コレステロールの値が悪かったのが
 少しショックでしたが…

 


■さて、


 会計においても同じように
 『短期的』と『長期的』
 に分けて見ていくものがあります。

 

 それは、

 【損益計算書】と【貸借対照表

 という二つの帳票。

 

 『損益計算書』は、
 その法人がその期(一年間)に動いた
 儲けの結果を表すもの。

 

 一方『貸借対照表』は、
 その会社が設立されてから、
 現在までの間のいわゆる内臓の状態が
 分かるような帳票である

 と言えます。

 

 損益計算書については、
 その期一年間の儲けを表すものであり、

 これはこれで当然
 重視していくべきものである
 
 と言えます。

 

 しかしながら、損益計算書
 『その期のみ』の状況を
 表しているものに過ぎないため、

 前期は大赤字であって、
 当期が黒字であったとしても、

 【当期の黒字の情報しか見えない】

 というもの。

 

 しかしながら貸借対照表は、
 その利益の累計や現金預金の
 現在の状況が見て取れますので、

 まさに

 【会社設立から現在までの状況を
 如実に反映している】

 ということになるわけです。

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■ここでよく
 私が述べさせていただくのが、


 【節税を重視するよりは、
 長期的に会社の財務体質を
 強くしていった方が良い】

 ということ。

 

 健康診断前にバタバタと
 ダイエットをして体重を落とす
 というよりも、

 日々の健康的な食事や
 睡眠のバランスを考えて、
 (良い意味で)淡々粛々と過ごしていく

 ということに近いのかもしれません。

 

 結局のところ、
 『節税思考』のみに陥ってしまうと、
 会社の現金はどんどん少なくなって
 しまいます。

 

 ざっくりですが、
 法人の税金を30%とした場合、

 利益が出たとしても、
 そこから30%の現金の支出はあるものの、
 残り70%は残るわけです。

 

 しかしながら、

 【節税は基本的にお金を使うもの】

 であるため、

 そのお金を使った分
 現金は出ていくわけですよね。

 

 当然、お金を使ったことで
 税金の納税は少なくなるのですが、

 やはり前者の

 【あえてお金を残して税金を払った方が
 手元の現金は多く残ってくる】

 というもの。

 

 とは言え、
 当期が【特別に】黒字化している
 などという状況であれば、

 突発的な節税対策として、
 そういった現金支出を伴う節税をする

 ということもあり得るとは思うのですが、
 それはケースバイケースであり、

 

 原則として、

 【お金を残していく】

 という視点に立った方が、
 損益計算書貸借対照表
 充実していくもの。

 

 またその『貸借対照表』は
 そういった行動の積み重ねにより
 健康な状態になっていきますので、

 【金融機関の評価も上がってくる】

 というものです。

 


■今日は、


 健康診断において説明をしてもらった
 そのような『短期』と『長期』
 検査結果を聞いた時、

 法人の『損益計算書』や『貸借対照表
 のことを思い致した次第。

 

 しっかりと、この

 【短期】と【長期】

 を的確に意識しながら、
 会社の財務体質を強くしていきたい
 ものです。

 

 

 それにしても、
 悪玉コレステロールはちとショック…

 


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《本日の微粒子企業の心構え》


・『損益計算書』は、
 その会社のその期のみ状況を
 反映するものであり、

 『貸借対照表』は、
 会社設立から現在までにおける
 累計の状況を示しているものである
 と言える。

 


・結局のところ、
 現金預金がないと会社の財務状態は
 軟弱なものとなってしまい、

 また同時に、
 金融機関からの融資を検討する場合も
 その評価としてマイナスに
 繋がってしまうというもの。

 


・経営を拡大していくためには、
 しっかりとそういった
 長期的な貸借対照表に表れてくる
 財務体質を強固にしていくとともに、

 それにより金融機関の評価を
 適切に得ていきたいものである。

 


今日も最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。

 

 

これまで書いてきた記事は、
バックナンバーとして、
私の公式HPの【ブログ】に
アップしていますので、
よかったらご覧くださいませ。^^

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