微粒子企業の身の丈ご機嫌ビジネス

【毎日配信】税理士の視点から見る経営や税務のことを書かせていただいています(^^)

消費税、うまく納めてますか?

 

私の主催させていただいている朝カフェでよく話題に上るのが、「ポイント」について。

特に女性はお金のことに関してすごく合理的に考えているようで、何をするにもこのポイントを利用することを前提に買い物をしている様子。


クレジットカードのキャンペーン期間中に集中して買い物をし、うまくポイントを貯めていく。
クレジットカードのポイントといえば、ふるさと納税でもクレジットポイントが貯まることをご存知でしょうか?


何をするにもうまくやっていかないとソンをしてしまうこともしばしば。

 

旦那をうまく操るポイントやへそくりのポイントまで・・・

恐るべし・・・

 

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さて、個人事業主の方は12月ということで、決算に向けていろいろ考える時期になってきました。
考えていない方も考えるべき時期ですね。

私もですが(汗)

今日は支出の大きな消費税について、12月中に決断すべきことをお話したいと思います。

 

1.消費税には2つの計算方法がある
もうご存知かもしれませんが、消費税には預かった消費税から支払った消費税の差額を納付する「本則課税」と、預かった消費税(主に売上)のみを基にカンタンに計算した消費税を納付する簡易課税という2つの方法があります。
詳細はこちらをご覧ください。
(↓参考記事↓)

everydayrunchange.hatenablog.com


2.簡易課税の方が得になってませんか?
この簡易課税
簡単にお話します。
「モノなどの仕入」が必要ないサービス業でも、預かった消費税の半分だけを納付すればよくなります。
かなりオトクですよね?

ただ、簡易課税前々年の売上高が5千万円以下の場合にしか選択できません。(厳密に言うと細かい話はありますが、ここではカンタンに)

 

3.モノを買う時は本則課税が有利!
簡易課税は預かった消費税のみを基に消費税を計算していきます。
ですので、車など大きなモノの購入でまぁまぁ大きな消費税を支払ったとしても、簡易課税では無視して考えることになってしまう。
ここだけ注意が必要です。

 

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4.簡易課税は2年間強制!
この簡易課税
やると決めたら2年間は簡易課税で計算することが強制されます。
向こう2年で大きなモノを買ったりとか、大きな消費税の支払いがないかをしっかり検討しましょう。

 

5.簡易課税の届出期限は12月末まで
個人事業主簡易課税の届出期限は今月末までとなります。

28年は残念ながらもう手遅れなので、29年でのお話です。
業種によっては、納付する消費税が大きく変わることもありますので、慎重な判断をしてくださいね。

とにかく、消費税の決断は12月中に!

 

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6.まとめ

① 実際「支払う消費税」より、簡易課税の税率が有利なっていれば「簡易課税」がオトク!

 業種によって、次の税率が「支払った消費税」とみなされます。

 ・卸売・・・90%

 ・小売・・・80%

 ・製造・・・70%

 ・サービス・・・50%

 ・不動産・・・40%

 ・その他・・・60%

 商品の仕入だけでなく、交通費や電話代の支払いなど、消費税がかかる全ての支払いのことをトータルで考えていきます。

 

② 簡易課税は2年間強制される!

 ありがたい簡易課税ですが、平成29年で簡易課税を採ると平成30年まで簡易課税で計算することが強制されます。

 簡易課税は売上の消費税しか考えない。裏を返せば、売上が上がれば必ず消費税を払わないといけません。

 

 極端な例としてですが、サービス業で売上が1,000万円(消費税80万円)で700万円(消費税56万円)の車を買ったとしましょう。いいお車ですね。

 本則課税では、80万-56万=24万。24万の消費税の納付。

 簡易課税では、80万-(80万×50%)=40万。40万円の消費税の納付。

 というようになります。

 こんな風に大きなモノを買うなど、支払う消費税が大きくなると、本則課税が有利になることがあります。

 ですので、向こう2年でこういった大きな消費税を支払う買い物はないか?ということをしっかり考えましょう。

 

③ 届出は12月末まで!

 この簡易課税

 税務署への届出が必要です。

 平成29年で簡易課税を採りたいのであれば、平成28年12月31日までの届出が必要です。

 その一方税務署は通常12月29日からお休みとなります。

 31日ギリギリになるようでしたら、郵便局で31日受付の消印があればOKです。

 でも、余裕を持っておきたいところではありますね。

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中小企業にとって、どんな支出も痛いもの。
しっかりとした判断のもと、後悔のない決断をしていきたいものですね。

 

年始に抱負を語るという風習。

消費税の届出ではありませんが、年末に何らか宣言をしておくのはいいかもしれませんね。

 

妻には「○月にどこどこに連れて行く」とか。

私に対する「ポイント」が上がればいいのですが。

 

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妻がこれを読んでいるといけないので、○月どこどこしか言いません。

 

 

言えません。