微粒子企業の身の丈ご機嫌ビジネス

【毎日配信】税理士の視点から見る経営や税務のことを書かせていただいています(^^)

切手代が全て経費となるわけではない(?)

「切手が経費にならないの(!?)」


6月は4月決算の申告月。

飛び込みで来たこの法人のお客様。
申告前に手にした資料を見ていると、なにやら「通信費」に多額の出費が。

・・・50万(?)なんだろう・・・

 

1.切手代が経費にならないことも(?)

 

よくよく見てみると、この50万円、切手代である様子。
切手の他、収入印紙も4月末の決算ギリギリに買い込んで、経費にしてしまおうという考えですね。

ただ、この考えは誤っています・・・

 


2.切手も在庫となる

 

仕入れた商品を期末に棚卸して、仕入という経費から抜くように、切手も同じく棚卸をして「通信費」という経費から抜く必要があります。
こうしないと、期末に大量に買い込んで節税・・・などということが可能になってしまうため、期末で使ったものは経費から抜いてね、という考えですね。

 


3.10万円以上のものは目立つ

 

切手の棚卸は税務的にはすべきものです。
では、税務調査の現場ではどうでしょう。

税務調査での視点からすると、10万円以上の金額にはどうしても目がいきます。
(あくまでも零細企業の話ですが・・・)

単純にケタが変わるため、目立つからという理由ですね。

運動会でみんな赤い帽子なのに、一人だけ裏返して白くなってしまっているようなものです。
かなり目立つわけです。(・・・私の幼き頃です。)

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切手の棚卸は結構面倒なもの。
この10万円という基準を目安に、棚卸するかしないかを考えるのも一つの方法かもしれません。
10万円未満だとそこまで重要性がないかなと、個人的には思います。

 

決算だからといって、やみくもにひたすら何かを買うという行動は極めて危険。
しっかり税理士に意見を求めて、慎重にお金を使ってくださいね。