微粒子企業の身の丈ご機嫌ビジネス

【毎日配信】税理士の視点から見る経営や税務のことを書かせていただいています(^^)

配偶者控除→夫婦控除?→基礎控除!?

 

昨日の記事で、配偶者控除が廃止され、夫婦控除(?)なるものができるかも、ということを書かせていただきましたが、
今日のニュースで、その関連のことで基礎控除」の見直しが入るかも、とのことが挙がっていましたので、そのことについて考えていきたいと思います。

 

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1.基礎控除とは?
私たちは年末調整や確定申告をして所得税や住民税を納付していくことになりますが、その際に「基礎控除」というものがあることをご存知でしょうか?
私たちには例外なく、この基礎控除というものが認められており、

1年間のもうけから38万円を引いて申告することができます。
この基礎控除について見ていきましょう。

 

2.基礎控除高所得者ほど有利
基礎控除は38万円、ということは上で述べましたが、これは人によって「重み」が異なります。
仮に給料の年収が300万円のAさんと年収が3,000万円のBさんがいるとしましょう。


【Aさんの場合】
給料収入300万円の場合、給与所得(Aさんのもうけ)は180万円となります。
所得税はもうけが多ければ多いほど税率が高くなります。
Aさんのケースですと、所得税は5%となり、180万円×5%=9万円となります。


【Bさんの場合】
給料収入3,000万円の場合、給与所得(Bさんのもうけ)は2,770万円となります。
Bさんのケースですと、所得税は40%の率に差し掛かります。
差し掛かるというのも、所得税は階段方式で税率が高くなっていくため、ここでは詳細な計算方法は省略しますが、
Bさんの所得税は約830万となります。

 

このように、もうけが少ないAさんとBさんの違いは歴然ですね。


国はここにメスを入れようとしている訳です。
場合によっては、夫婦控除よりこの基礎控除を見直す方が税収は増えるかもしれませんね。

 

今後の流れに要注目です。