あなたの財布の見張り役、税理士ユーキのブログ

私たちから切って離すことができないお金、そしてその価値を表す数字。数字は操る人によっていかようにも変わっていきます。そんな数字をキレイを操り、お金のあるべき姿を税理士ユーキがお伝えします。

消費税の計算方法

今日からまた一週間の始まりですね。
福岡の今日は急に涼しくなり、風が冷たいほどでした。


今日6月決算法人(8月申告・納税)の手続きが終わったのですが、消費税の額をお伝えするときは伝えるこちら側の方がよく冷えます。
やはり、消費税は高いですよね・・・

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さて、今日はその消費税のお話。
この間は本則課税方式と簡易課税方式があるということをお伝えしましたが、今日はそのあたりをもう少し詳しくお伝えいたします。

例を挙げてお話しますね。


売上高が108,000円(内、消費税8,000円)
仕入高が54,000円(内、消費税4,000円)
交通費が21,600円(内、消費税600円)


簡単に1年間の取引がこうであったとしましょう。

 

1.本則課税方式の計算方法
本則課税方式では、お客様から預かった消費税から支払った消費税を差し引いて、国に納付する消費税を計算していきます。
上の例でいくと、
預かった消費税8,000円
から
支払った消費税4,000円+600円=4,600円
を差し引いて、
3,400円が国に納付すべき税額となります。

 

2.簡易課税方式の計算方法
簡易課税方式では、お客様から預かった消費税のみを見て、国に納付する消費税を計算していきます。
簡易課税とは読んで字のごとくカンタンに消費税を計算する方法です。
具体的には、業種ごとに支払った消費税とみなす部分が一律に決められています。
業種に応じて次のものを預かった消費税に対して、支払った消費税とみなしていきます。
卸売業・・・90%
小売業・・・80%
製造業等・・・70%
サービス業等・・・50%
不動産業・・・40%
その他の事業・・・60%
基本的に支払った消費税が多額になるのは、「売上に対する仕入」にあたる部分です。
そこで、業種に応じて、「この業種なら大体これ位仕入があり、これ位の消費税を払うだろう」ということで、一律に国が定めているんですね。
卸売り小売りであれば、当然に仕入が大きいため、9割8割が仕入だろうという考えですね。
逆に、サービス業や不動産業などは、通常仕入というものがないため、低い割合になっているわけです。


先ほどの例でいきましょう。
卸売業だとすると、
売上高108,000円に対する消費税(預かった消費税)・・・8,000円。
8,000円×90%=7,200円…これを支払った消費税とみなします。
ですので、
8,000-7,200円=800円。
800円×(現在の)消費税率8%=640円
640円が国に納付する消費税となります。
厳密には、百円未満切捨てなので、600円となります。

 

3.簡易課税制度の簡単な計算方法
要は、簡易課税制度の消費税の計算は、預かった消費税から支払ったとみなす消費税を差し引いた利益部分に対して国に納付する消費税を計算するということなんですね。
卸売業だと、預かった消費税を100%とすると、支払った消費税は90%。100%-90%=10%が利益部分ですね。
これに対する消費税は、10%×8%=0.8%。
この0.8%が国に納付する消費税率になります。
8,000円×0.8%=640円ですね。


つまり、同じように業種ごとに計算すると、簡易課税における国に納付する消費税は、
卸売業・・・0.8%
小売業・・・1.6%
製造業等・・・2.4%
サービス業等・・・4%
不動産業・・・4.8%
その他の事業・・・3.2%
となっていきます。
あくまでも、一業種のみの場合です、
二業種以上の場合は、もちろん上記の率が変わってきます。
二業種以上はいろいろな例外的な計算方法が認められていますが、これは長くなりますので、ここでは割愛させていただきます。

 

4.簡易課税制度を選択するときに注意すべきこと。
この簡易課税制度。
原則とは違う方法なので、税務署への届出が必要です。


①届け出は?
個人事業者であれば、簡易課税制度を選択しようとする年の前年12月31日までに提出しなければなりません。
法人であれば、選択しようとする期の前期末までに提出しなければなりません。

一点注意点を。
提出日が土日祝日だった場合は?
これは、前倒しとなりその前の平日までに税務署に受け付けてもらわないといけません。
提出日があとになることはありませんので、ここはくれぐれも注意してくださいね。


②他には?
簡易課税制度は、2年間継続して適用しなければなりません。
2年目に本則課税方式に戻そうと思っても戻せないため、2年目に本則課税方式が有利になりそうであれば、慎重に簡易課税制度を選択するかどうかを検討してくださいね。

 

消費税はやはり事業者にとっては、資金の流出となり痛いもの。
もちろん、預かっているから支払うのは当然なんですけどね…それでも痛い。

ですので、合法的に安く済ませたいもの。
この本則課税方式と簡易課税方式の選択は、国に納付する消費税に大きく差が出る可能性が高いので、税理士などに相談して慎重に決めてくださいね。