微粒子企業の身の丈ご機嫌ビジネス

【毎日配信】税理士の視点から見る経営や税務のことを書かせていただいています(^^)

贈与税にも控除がある

 「親からお金をもらうことになるんだけど、なんか税金気をつけないといけないの?」

などという質問をたまに受けます。

 

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親だけでなく、人から何かをもらう時は「贈与税」に注意しておきましょう。

ただ、もらったら即贈与税、というわけではなく、基本的に1月1日から12月31日までの年間で110万円の範囲内であれば、贈与税がかかってきません。
この110万円のことを贈与税の「基礎控除といいます。

 

この他にも贈与税には、配偶者に関する優遇規定や住宅に関する優遇規定など、いろいろ有利になるものがあります。
税金を払うという前に、しっかりと周りに有利になる決まり事はないか?ということに気を配っておきたいものですね。

 

今日は短めに。

 

配偶者を相続税でも有効活用

昨日は贈与税についての配偶者の優遇規定を見ていきましたが、相続税においても配偶者の優遇規定があります。

 

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1.配偶者の税額軽減
簡単に言うと、配偶者であれば最低でも1億6千万円までは、相続税がかかってきません。
このことを「配偶者の税額軽減」といいます。
実際にはもっと多くなるケースがあります。
あくまでも、「最低」1億6千万円まで。

 


2.相続税の申告が必要
1億6千万円以内であっても、この配偶者の税額軽減を受けないとしたら相続税の納税が発生するときは、この適用を受けますよという意思表示をしないといけません。


具体的には、
 ① 配偶者の死亡日から10日を経過した日以後に作成された戸籍謄本
 ② 遺言書の写し、遺産分割協議書
を添付して、相続税の申告をすることにより、この規定の適用を受けることができます。

 


3.申告期限は?
相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内となります。
通常相続開始があったことを知った日は配偶者が亡くなった日となりますね。


贈与税の他、相続税でもこのような優遇規定があります。
とかく、配偶者にまつわる税金には注意すべきですね。

配偶者を贈与でも有効活用

「配偶者」と言えば、何を思いつかれるでしょうか?


一番多いのは所得税配偶者控除でしょうか。
収入がそこまでない奥様をもつ御主人であれば、年に一度は年末調整で耳にすることでしょう。

 

その配偶者に関する優遇規定。
実は贈与税にもあります。

 

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1.贈与税の配偶者控除
通常の贈与税はもらった財産が年間110万円を超えると、贈与税の対象となります。
ただ、配偶者には長年の功労を讃え(?)、優遇される規定があります。
具体的にいうと住宅の贈与に優遇規定があります。

 


2.要件
次のことを満たしている必要があります。
 ① 婚姻期間が20年以上であること。
 ② 贈与により住宅に使う土地や建物又は住宅を買うためのお金の贈与を受けたこと
 ③ もらった年の翌年3月15日までに実際に住んで、その後も住み続ける見込みであること。
簡単に言うと、結婚生活が長く、実際住む家をあげたら優遇してあげますよ、という規定ですね。

 


3.適用を受けるには?
もらった年の翌年3月15日までに、次の書類を添付して贈与税の申告書とともに税務署へ提出します。
 ① もらった日から10日を経過した日以後に作成された戸籍謄本など
 ② 居住用不動産に関する登記簿謄本
 ③ 実際に住んだ日以降に作成された住民票の写し

 


4.優遇されるのは?
最高2,000万円まで、贈与税がかかってきません。
この他基礎控除額110万円もあるので、2,110円までは贈与税がかからないことになります。


住宅関係は優遇規定が多いので、しっかり注意しておきたいものです。

自分は磁石であると心得るべし

「いかん、下がっとる・・・」
というのは、妻への私のボヤキ。

 

家族でバスを使ってお出かけ。

バスに乗り込んだところ、後ろに日本人ではない方(おそらくアジア系)のお父さんと4人程の娘。

一番後ろの席にこのお父さんが座っている。
その前の席に次女を抱っこして私が座る。

 

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「ごめ"%#$'&」
タコトの日本語で娘に何かを話しかけます。

「GOMEN$"&#・・・」

 

その時私の左肩がけいれんしてきました。
ピクピクッ・・・

 

何度かそんなことがあった後、おかしいなと思い左を振り返ると、私の肩をお父さんがトントンしてるじゃありませんか(!)


その時やっとわかりました。
「ごーめんのさいをぁ?」

・・・「ごめんなさいは?」と言っている様子。


何がなんやらわかりませんが、子どもたちもいるので慌てて「ごめんなさーい♪」と謝っておきました。

おそらく、だっこして座った時にお父さんの足に次女の足が少し当たったのでしょう。
おそらくですが(汗)

それにしても、他人に謝罪を強要するとはなんたることか(!)
・・・と怒るのはカンタンなのですが、多分私の方に問題があるのでしょう。

 

類は友を呼ぶ。
周りには自分と同じ波動の人が寄ってくるもの。

 

このお父さんに出くわしたということは、自分の波動が悪い方に下がっているということなのでしょう。
こんなことがあると、自分を見つめ直すいいきっかけになります。

 

「いかん、下がっとる」
・・・だから、自分を見つめ直し、良い波動が出るように持っていく。

こんな風に考えると、嫌な経験もプラスに変えることができます。

 

感謝感謝・・・

今日は「給与支払報告書」の提出期限です

年末調整がやっと終わり一息のこの時期・・・

お忘れではありませんか?
今日は「給与支払報告書」の提出期限です。

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1.給与支払報告書とは?
年末調整は所得税の精算。
では、住民税は?
この「給与支払報告書」を市区町村に提出することにより、確定します。

 


2.届出期限は1月31日
給与支払報告書の提出期限は、1月31日。
つまり…今日です(!)

 


3.いつ住民税が決まるの?
この給与支払報告書の提出をもとに、6月に個人の住民税が決定してきます。
住民税は給与支払報告書の数字から、市区町村が計算してくるんですね。

 


4.とにかくお忘れなく(!)
従業員のもらえるお給料にも関わってくるこの住民税。
しっかり給与支払報告書を提出することをどうかお忘れなく。

 


年末調整業務もやっと終わり。

これから私たちは、最大のヤマ場・・・確定申告を迎えます(!)

 

 

含み益の課税は基本的にない

「俺も今年確定申告せにゃいかんっちゃ…」
「確定申告?なんで?サラリーマンやろ?」

というのは、友人との会話。
よくよく話を聞くと、今年から投資信託を始めたから確定申告をしないといけないと考えているとのこと。

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その投資信託は最近よく話題にのぼっている「NISA口座」
NISA口座であれば、そもそも運用益が年間120万円まで非課税。
友人にそのことを伝えるとむしろ損しているとのこと(汗)

なので、確定申告しなくてもいいわけですね。

(ちなみにNISA口座の損失は繰り越せません)

 

友人に限らず、先日書いた記事でとらえ違いをしていた方からお問い合わせをいただきましたので、今日はそのことについて見ていくことにします。

 


1.国外転出時課税制度では・・・
先日記事に上げた「国外転出時課税制度」
(↓参考記事↓)

everydayrunchange.hatenablog.com


ここで、「含み益に課税する」とのことを書かせていただきました。

 

 

2.含み益への課税は基本的にない
国外転出時課税制度は、簡単に言えば日本人が国外に資産を持って脱走することを止めるために設けられた制度。
含み益(売ったとしたら利益が出る見込みの株式など)の出る資産をもって、海外へ行き、税率が低い国で売ってしまえば少ない税負担でお金が手に入る(本当に簡単に言っています)というもの。


海外に出るという前提なので、原則として国内での含み益のある資産を持っていたとしても、その含み益に対しての課税は基本的にないわけです。
株式を持っている場合、売却して利益が出たり、配当をもらったりして実際にお金が入ってきた際に課税するというのが基本的な仕組みです。


実際にお金がないと担税力(税金を払う力)がないわけですから、含み益に課税しないということは物の道理ですね。
いろいろごっちゃになりやすいこの辺りの税制。

 

伝える私たちの側もしっかり誤りの起こらないように発信していきたいものです。

資産家の税務署への申告【財産債務調書】

「あなたの年収いくらですか?」

というのは、信託の商品を購入しようとした際に、申込用紙から聞かれた無機質な質問。
お金が絡むものの買い物をする時は、こんなことを書かなければならないこともしばしば。
「なんでそんなことを?」と聞き返したい気持ちもありますが、答えないと買えないため答えます(汗)
年収を公開することはやぶさかではないのですが、年収がいくらなのか考えるのが面倒なのが正直なところ・・・

 

さて、ある程度の資産家は税務署への申告が必要。

今日は、その中の一つである「財産債務調書」について見ていくことにします。

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1.ある程度の資産家は税務署へ財産などを公開する
簡単に言うと、財産債務調書は「あなた、お金持ちみたいだけど、一応持ってる財産を公開してくれる?」というもの。
相続や贈与の際に課税漏れをなくすためにも、国にとっては有益な情報なのでしょう。

 

 

2.財産債務調書を提出すべき人
次のすべてに該当する人は、この「財産債務調書」を提出しなければなりません。

 ① 確定申告書を提出すべき人
   サラリーマンであっても、給与の総額が2千万円を超える人は確定申告の義務があります。
 ② 総所得金額と申告分離課税の合計が2千万を超える人
   サラリーマンの人の平成28年分で考えると、給与総額が2,230万円を超える人が2千万超えとなります。
 ③ イ)12月31日現在の所有資産が3億円以上
   又は
   ロ)国外転出特例対象資産(→参照

国外に多額の財産を持っている人は要注意 - あなたの財布の見張り役、税理士ユーキのブログ

)が1億円以上
   ※ イ)かロ)のいずれかに当たれば、「該当」となります。

 

 

3.提出期限は?
  翌年3月15日となります。
  財産や債務の種類や数、金額などを記載して提出します。

 

 

4.罰則は?
  もしこれを提出しなかったとしても、現在の法律で罰則はありません。
  ただ、国外財産調書は罰則がありますので、ご注意ください。(→参考

国外に多額の財産を持っている人は要注意 - あなたの財布の見張り役、税理士ユーキのブログ


ある程度の資産家は、この財産債務調書国外財産調書に気を配っておく必要があります。
顧問税理士がいれば、税理士からの情報提供があるかと思いますが、ご自身で申告される際はこんなことにしっかり注意して申告してくださいね。